もし秀徳に入学したら
「桃井?」
「あ、緑間くん」
「ん?二人とも知り合い?」
高校に入って友達づてに仲良くなった高尾がバスケ部なのは知ってたけど、緑間くんと知り合いだったこととか、そもそも緑間くんが秀徳に進学してたこととか全然知らずに対面して驚いた。緑間くんは緑間くんで俺が男だったことを知らなかったみたいで、解せぬみたいな顔をしてる。
「中学一緒だったんだよ」
「え?桃ちゃん帝光なんだ?へ〜」
「なぜお前がここにいる」
「いや、入学したからですけど?」
格好のことは放っておいてくれるみたいで、緑間くんが心底信じられないって顔をしてた。
「青峰か黒子か黄瀬と同じ所に行くと思っていたのだよ」
「なんで友達で高校選ぶんだよ」
「む……確かにそうだな」
「青峰、黒子、黄瀬って、バスケ部じゃね?桃ちゃんあいつらも知ってんの?っつか仲良かったんだ」
「こいつは青峰の幼馴染みだ」
「バスケ部じゃなかったけど、皆とはそこそこ顔見知りだったんだー」
そんな感じで緑間くん改め真ちゃんとの再会を果たして高尾と三人でよくつるむようになった。といっても、高尾が真ちゃんに絡むのを見かけて俺が声を掛けに行ったりするくらい。最初はツン全開だった真ちゃんだけど高尾に一人で絡まれるよりはマシだと思ったのかしょっちゅう俺を巻き込むようにもなったし、二人は中々良いコンビやってるみたいでなんやかんや友達になれたと思う。
テツくんのいる誠凛と黄瀬のいる海常が練習試合をやるって聞いて一緒にリアカーに乗ったけど、結構恥ずかしいので俺はもう二度と乗らないと決めた。じゃんけんに負けてちょっとだけ漕いだけど俺の太腿がビッグバン起こしそう。
真ちゃん一回漕いだらいいのに。「馬鹿め、誰が漕ぐか」とか言ってるけど提案者お前だろ?
しかも途中で渋滞にハマったら真ちゃん降りて一人でいきよった。
「オイ!桃ちゃんゼッテー降りんなよな!?」
必死の形相で振り向いた高尾に同情して、俺は筋肉痛になり始めている足を休める為にもリアカーに乗って大人しく視線を受け続けた。俺たち今日からマブダチな……。
誠凛対秀徳の試合は観に行った先で黄瀬と笠松さんを見かけて一緒に観戦した。
「テツくんが勝った!」
「桃っちってホント黒子っち贔屓っスよね」
「まあ、そりゃテツくんファンみたいなもんだし」
「自分の学校より応援してどーすんスか」
「別に俺バスケ部じゃないし……」
「うるせーぞ黄瀬、人の応援する相手にケチ付けてんじゃねえ」
うわあ、笠松さん格好良い!
ごすっと後頭部を叩かれた黄瀬はぷくっと膨れて黙った。
「ちょっとオレ緑間っちんとこ行って来て良いっスか?すぐ戻るっス」
「おーいいけどお前」
笠松さんなりに中学の同級生を気にかけてるっぽい黄瀬を慮ってやったのかもしれないけど。
「桃っちも待ってて!この後メシいくっス!」
って走ってったけど。
俺別に真ちゃんに用無いけど。
俺をおいて行くのはどうかと思う!
「桃井は行かなくていいのか?」
「あー、まあ、そっとしとくのが一番のような」
「だな」
負けた同級生に声を掛けに行くのも、そっとしておいてやるのも、半々で理解できるらしく笠松さんは苦笑した。
初対面の先輩と二人っきりにしていく黄瀬のそういうスタイル、俺ちょっと理解できない。別に気まずくなるほど人見知りじゃないけど、普通はそういうことしないよね?
「この後ご飯らしいですけど、俺も居て良いんですか?」
「ああ気にすんなよ。むしろオレの代わりに黄瀬の相手してくれ……そういや、一番仲良かったんだって?」
「もしかして黄瀬、俺の話してます?」
自販機で買った桃の天然水をぱきっと開けながら笑う。あいつ友達少ないから、友達の話しようとすると大抵俺かキセキの世代になりそうだな。
「あいつ、お前とツーショットの写真見せびらかしてんぞ」
天然水吹いた。
桃井が桃臭いことになってる……。
「み、み、みたんすか」
「おう。……部員の九割はお前に会いたがってたぜ」
咽せる俺を見て、笠松さんは心配そうに、かつ楽しそうに笑った。
「黄瀬にはピンクの髪した彼女がいるってもっぱらの噂だな」
あの野郎!だからオメーは黄瀬っちなのだよ!!!
「ちなみに、俺の素性知ってるのはどのくらいで……」
「スタメンは知ってるから心配すんな」
心配してないけど、安心もできない。
そして俺は、ちょうど良く戻って来た黄瀬の尻を蹴っ飛ばした。
「俺の写メ悪用すんな!」
「げっ!先輩から聞いたんスか!?」
涙目になりつつごめーんと謝って来る黄瀬はひたすら尻をさすってる。お前の今の光景写メってばらまこうか?
「いやあ〜…………あれ、わりと良い牽制になるんだよねえ」
「お前今日昼おごりな」
中指立てた。
鉄板焼き屋さんでもんじゃ食べてる所に、誠凛高校がやってきたのは俺達が席についてから三十分くらいが経ったころだった。
ぎょえええ、テツくん姿が見えないけど絶対に居るぅ!
「お」
「ん」
「あ」
「黄瀬と笠松!?」
「ちっス」
「呼び捨てかオイ!!」
「———桃井さん」
火神くんの横に居たらしいテツくんがちょっと吃驚した顔をしてる。バスケ部でもなんでもないので普通に私服できてたけど、一応男物だ。卒業式の日は会ってないから、俺が髪切って男の制服着てたのは多分見てないんだろうなあ。
ギリギリ、髪短くなった程度にしか思われてないかもだけど、いつまでも隠しておくつもりは無いしむしろ気づいて欲しい。が、今ここでそんな話を切り出せるわけもなく。
何故だかテツくんと火神くんが俺達と相席になり、五人で鉄板を囲む流れになった。もとは四人用なのでテツくんはお誕生日席にいる。
とありあえず飲物頼んで乾杯!と言いかけた所で今度は高尾と真ちゃんがやってきてしまい、更に混沌とした感じになった。
「あれ?桃ちゃんも来てたんだ?んだよ、連絡くれたら良いのに」
「コイツは母校の応援ではなく黒子の応援をしてるのだよ、連絡をいれてくるわけがない」
「え、そーなん!?」
「真ちゃんなに怒ってんの〜?」
いつものツンだったけど負けたことで今は更に捻くれてるのかな?誰が誰の応援しようと気にしないタイプのくせに。
笠松さんに興味津々の高尾は彼を引き連れて席を移動しちゃって、何故だか真ちゃんと黄瀬とテツくんと俺という帝光プチ同窓会に火神くんが追加したような感じになった。いや、むしろバスケ部に俺がお邪魔虫か?そろりと立ち上がって逃げようとすると、テツくんが俺のシャツの裾をくいっと引いて「どこに行くんですか」って聞いて来るので腰を下ろした。
「よくそんなゲ○のようなものが食えるのだよ」
「なんでそーゆーこと言うっスか!?」
「黄瀬ばっちいし真ちゃん下品」
誠凛の二人が注文してる間も俺は自分の分のお好み焼きを食べ続け、バスケの話をしてる最中も黙って聞いてた。
なんか前向きな感じでバチバチしてて嬉しいなあ。
けど真ちゃんはツンを貫き通してて火神くんとはまだ相容れない感じでいる。そんなところに高尾がお好み焼きを飛ばして来て、真ちゃんの頭にべっしゃあと着地する。斜め向かいに座ってた俺はお好み焼き延長線上に居たので余波がきて、熱い破片がびちびちと上半身にぶちあたった。
「高尾ちょっと来い」
俺は真ちゃんとともに立ち上がり高尾に制裁しに行く。
「も、桃ちゃん軽傷じゃん!」
「食べ物で遊ばない!」
「ごもっとも!」
頭の上にチョップをずむんと落とした。
真ちゃんは頭に被ったのでトイレに行き軽く洗ってくれば良いけど俺は服にべちょってついたので高尾のジャージひんむいた。自分の来てたシャツを遠慮なく脱いで秀徳のオレンジジャージを羽織りふりむくと、テツくんが茫然と固まってた。はわわ。
「あ、緑間くん」
「ん?二人とも知り合い?」
高校に入って友達づてに仲良くなった高尾がバスケ部なのは知ってたけど、緑間くんと知り合いだったこととか、そもそも緑間くんが秀徳に進学してたこととか全然知らずに対面して驚いた。緑間くんは緑間くんで俺が男だったことを知らなかったみたいで、解せぬみたいな顔をしてる。
「中学一緒だったんだよ」
「え?桃ちゃん帝光なんだ?へ〜」
「なぜお前がここにいる」
「いや、入学したからですけど?」
格好のことは放っておいてくれるみたいで、緑間くんが心底信じられないって顔をしてた。
「青峰か黒子か黄瀬と同じ所に行くと思っていたのだよ」
「なんで友達で高校選ぶんだよ」
「む……確かにそうだな」
「青峰、黒子、黄瀬って、バスケ部じゃね?桃ちゃんあいつらも知ってんの?っつか仲良かったんだ」
「こいつは青峰の幼馴染みだ」
「バスケ部じゃなかったけど、皆とはそこそこ顔見知りだったんだー」
そんな感じで緑間くん改め真ちゃんとの再会を果たして高尾と三人でよくつるむようになった。といっても、高尾が真ちゃんに絡むのを見かけて俺が声を掛けに行ったりするくらい。最初はツン全開だった真ちゃんだけど高尾に一人で絡まれるよりはマシだと思ったのかしょっちゅう俺を巻き込むようにもなったし、二人は中々良いコンビやってるみたいでなんやかんや友達になれたと思う。
テツくんのいる誠凛と黄瀬のいる海常が練習試合をやるって聞いて一緒にリアカーに乗ったけど、結構恥ずかしいので俺はもう二度と乗らないと決めた。じゃんけんに負けてちょっとだけ漕いだけど俺の太腿がビッグバン起こしそう。
真ちゃん一回漕いだらいいのに。「馬鹿め、誰が漕ぐか」とか言ってるけど提案者お前だろ?
しかも途中で渋滞にハマったら真ちゃん降りて一人でいきよった。
「オイ!桃ちゃんゼッテー降りんなよな!?」
必死の形相で振り向いた高尾に同情して、俺は筋肉痛になり始めている足を休める為にもリアカーに乗って大人しく視線を受け続けた。俺たち今日からマブダチな……。
誠凛対秀徳の試合は観に行った先で黄瀬と笠松さんを見かけて一緒に観戦した。
「テツくんが勝った!」
「桃っちってホント黒子っち贔屓っスよね」
「まあ、そりゃテツくんファンみたいなもんだし」
「自分の学校より応援してどーすんスか」
「別に俺バスケ部じゃないし……」
「うるせーぞ黄瀬、人の応援する相手にケチ付けてんじゃねえ」
うわあ、笠松さん格好良い!
ごすっと後頭部を叩かれた黄瀬はぷくっと膨れて黙った。
「ちょっとオレ緑間っちんとこ行って来て良いっスか?すぐ戻るっス」
「おーいいけどお前」
笠松さんなりに中学の同級生を気にかけてるっぽい黄瀬を慮ってやったのかもしれないけど。
「桃っちも待ってて!この後メシいくっス!」
って走ってったけど。
俺別に真ちゃんに用無いけど。
俺をおいて行くのはどうかと思う!
「桃井は行かなくていいのか?」
「あー、まあ、そっとしとくのが一番のような」
「だな」
負けた同級生に声を掛けに行くのも、そっとしておいてやるのも、半々で理解できるらしく笠松さんは苦笑した。
初対面の先輩と二人っきりにしていく黄瀬のそういうスタイル、俺ちょっと理解できない。別に気まずくなるほど人見知りじゃないけど、普通はそういうことしないよね?
「この後ご飯らしいですけど、俺も居て良いんですか?」
「ああ気にすんなよ。むしろオレの代わりに黄瀬の相手してくれ……そういや、一番仲良かったんだって?」
「もしかして黄瀬、俺の話してます?」
自販機で買った桃の天然水をぱきっと開けながら笑う。あいつ友達少ないから、友達の話しようとすると大抵俺かキセキの世代になりそうだな。
「あいつ、お前とツーショットの写真見せびらかしてんぞ」
天然水吹いた。
桃井が桃臭いことになってる……。
「み、み、みたんすか」
「おう。……部員の九割はお前に会いたがってたぜ」
咽せる俺を見て、笠松さんは心配そうに、かつ楽しそうに笑った。
「黄瀬にはピンクの髪した彼女がいるってもっぱらの噂だな」
あの野郎!だからオメーは黄瀬っちなのだよ!!!
「ちなみに、俺の素性知ってるのはどのくらいで……」
「スタメンは知ってるから心配すんな」
心配してないけど、安心もできない。
そして俺は、ちょうど良く戻って来た黄瀬の尻を蹴っ飛ばした。
「俺の写メ悪用すんな!」
「げっ!先輩から聞いたんスか!?」
涙目になりつつごめーんと謝って来る黄瀬はひたすら尻をさすってる。お前の今の光景写メってばらまこうか?
「いやあ〜…………あれ、わりと良い牽制になるんだよねえ」
「お前今日昼おごりな」
中指立てた。
鉄板焼き屋さんでもんじゃ食べてる所に、誠凛高校がやってきたのは俺達が席についてから三十分くらいが経ったころだった。
ぎょえええ、テツくん姿が見えないけど絶対に居るぅ!
「お」
「ん」
「あ」
「黄瀬と笠松!?」
「ちっス」
「呼び捨てかオイ!!」
「———桃井さん」
火神くんの横に居たらしいテツくんがちょっと吃驚した顔をしてる。バスケ部でもなんでもないので普通に私服できてたけど、一応男物だ。卒業式の日は会ってないから、俺が髪切って男の制服着てたのは多分見てないんだろうなあ。
ギリギリ、髪短くなった程度にしか思われてないかもだけど、いつまでも隠しておくつもりは無いしむしろ気づいて欲しい。が、今ここでそんな話を切り出せるわけもなく。
何故だかテツくんと火神くんが俺達と相席になり、五人で鉄板を囲む流れになった。もとは四人用なのでテツくんはお誕生日席にいる。
とありあえず飲物頼んで乾杯!と言いかけた所で今度は高尾と真ちゃんがやってきてしまい、更に混沌とした感じになった。
「あれ?桃ちゃんも来てたんだ?んだよ、連絡くれたら良いのに」
「コイツは母校の応援ではなく黒子の応援をしてるのだよ、連絡をいれてくるわけがない」
「え、そーなん!?」
「真ちゃんなに怒ってんの〜?」
いつものツンだったけど負けたことで今は更に捻くれてるのかな?誰が誰の応援しようと気にしないタイプのくせに。
笠松さんに興味津々の高尾は彼を引き連れて席を移動しちゃって、何故だか真ちゃんと黄瀬とテツくんと俺という帝光プチ同窓会に火神くんが追加したような感じになった。いや、むしろバスケ部に俺がお邪魔虫か?そろりと立ち上がって逃げようとすると、テツくんが俺のシャツの裾をくいっと引いて「どこに行くんですか」って聞いて来るので腰を下ろした。
「よくそんなゲ○のようなものが食えるのだよ」
「なんでそーゆーこと言うっスか!?」
「黄瀬ばっちいし真ちゃん下品」
誠凛の二人が注文してる間も俺は自分の分のお好み焼きを食べ続け、バスケの話をしてる最中も黙って聞いてた。
なんか前向きな感じでバチバチしてて嬉しいなあ。
けど真ちゃんはツンを貫き通してて火神くんとはまだ相容れない感じでいる。そんなところに高尾がお好み焼きを飛ばして来て、真ちゃんの頭にべっしゃあと着地する。斜め向かいに座ってた俺はお好み焼き延長線上に居たので余波がきて、熱い破片がびちびちと上半身にぶちあたった。
「高尾ちょっと来い」
俺は真ちゃんとともに立ち上がり高尾に制裁しに行く。
「も、桃ちゃん軽傷じゃん!」
「食べ物で遊ばない!」
「ごもっとも!」
頭の上にチョップをずむんと落とした。
真ちゃんは頭に被ったのでトイレに行き軽く洗ってくれば良いけど俺は服にべちょってついたので高尾のジャージひんむいた。自分の来てたシャツを遠慮なく脱いで秀徳のオレンジジャージを羽織りふりむくと、テツくんが茫然と固まってた。はわわ。
桜井と桃井
桐皇高校に入学してすぐ、さすがに最初の部活にくらいは顔を出してもらわないとと思って大輝のクラスを訪ねる。大輝と同じクラスには桜井良くんがいて、中学時代何度か見かけた選手なので俺はつい声を掛けてみた。
「きみ、桜井くんでしょ?」
「は、はい!スイマセン!」
「知り合いか?」
「ううん、でも試合は見たことあるから」
「じゃあお前もバスケ部か」
俺から声を掛けたのに急に謝られてびっくりしたけど、隣の大輝が威圧的だからなんだろうなって思ってたら謝り癖のある人だった。
下僕認定なのかなんなのか知らないけど、大輝は早々に桜井くんを良って呼び出したので俺も勝手に良くんって呼ぶことにしている。彼はお弁当作りが上手なのでその辺に関してはバスケ抜きでお近づきになりたい。……でも大輝には「誰にどう教わろうとお前には無理だ」って言われてるので良くんと二人でお料理教室なんてことにはなってない。俺だって……俺だって知ってる!きっとこれは不治の病なんだろうなって!
「良くんさー大輝にいじめられてない?」
「え、とんでもないです!むしろ僕なんかが同じ部活でスイマセン!」
確か凄いシューターで、試合のときは負けず嫌いにもなる良くんだけど、普段のコレはなんなんだ。キャラブレてんな。負けず嫌いなのはいいけど急にわがまま末っ子っぽい顔し出した時え?どうしたの?って思ったわ。まあいいけど。
昼休みの屋上で、大輝がぐうすか寝ている下の広い所で一緒にご飯を食べることが多いけど、良くんの会話にすみませんがつかなかったことが少なすぎて正直聞き飽きて来た。それを言うとまた謝られそうだけど。
話し始めとか、ふとした拍子に零れちゃうみたいだから、なるべく下らない話をだらだら続けるようにすれば謝られないってのを一ヶ月くらいかけて理解したのでなんとかやれそう。それに、わがままな大輝に腹を立てない心の広い男だから、大輝とは今後とも仲良くしてやって頂きたいものだ。
キャラがブレてない時は普通の男の子なので、今後はこの敬語をとっぱらってもらえるかどうかが問題だなあ。
といっても俺は昼休みとか時々しか良くんには会わないので、その辺の壁をぶち抜くのはそのうち大輝がやるだろう。うん。
バスケ部のマネージャーとして同行することが増えてからは良くんと俺とで大輝の世話を焼くことが多くなった。というか、大輝が無条件に横暴にふるまうのが俺と良くんなのかも。同じ一年だってのもあるけど、こいつ二年も三年も大差ないからやっぱり俺達が比較的接しやすいんだと思う。インターハイに大輝を出場させなかったことで一回喧嘩したけど、ウィンターカップに向けての練習中はもう思春期終わりかけた息子みたいにぶっきらぼうに俺に構って来た。
「なんやおまえら親子みたいやな」
「……昔からそれは言われてましたよう」
今吉先輩が俺達のいつもの様子を見てしみじみと呟く。良くんもそんな光景になれてきたのかほわほわ笑ってるけど、良くん蚊帳の外じゃないからね?お世話同盟には組み込まれてるから。
「大輝、紹介しよう」
「あ?」
「新しいママだぞーう」
ぐいっと良くんをひっぱって輪の中に入れると挙動不審になりながら謝罪の嵐だった。
今吉先輩は笑ってるし大輝は本気にしてないので別にそんなマジになることないのに〜。
「桜井と桃井でええコンビやん。青峰のことは頼むでぇ」
「いやあ、しかしそうなると、梅井が欲しくなりますねえ」
「きみ、桜井くんでしょ?」
「は、はい!スイマセン!」
「知り合いか?」
「ううん、でも試合は見たことあるから」
「じゃあお前もバスケ部か」
俺から声を掛けたのに急に謝られてびっくりしたけど、隣の大輝が威圧的だからなんだろうなって思ってたら謝り癖のある人だった。
下僕認定なのかなんなのか知らないけど、大輝は早々に桜井くんを良って呼び出したので俺も勝手に良くんって呼ぶことにしている。彼はお弁当作りが上手なのでその辺に関してはバスケ抜きでお近づきになりたい。……でも大輝には「誰にどう教わろうとお前には無理だ」って言われてるので良くんと二人でお料理教室なんてことにはなってない。俺だって……俺だって知ってる!きっとこれは不治の病なんだろうなって!
「良くんさー大輝にいじめられてない?」
「え、とんでもないです!むしろ僕なんかが同じ部活でスイマセン!」
確か凄いシューターで、試合のときは負けず嫌いにもなる良くんだけど、普段のコレはなんなんだ。キャラブレてんな。負けず嫌いなのはいいけど急にわがまま末っ子っぽい顔し出した時え?どうしたの?って思ったわ。まあいいけど。
昼休みの屋上で、大輝がぐうすか寝ている下の広い所で一緒にご飯を食べることが多いけど、良くんの会話にすみませんがつかなかったことが少なすぎて正直聞き飽きて来た。それを言うとまた謝られそうだけど。
話し始めとか、ふとした拍子に零れちゃうみたいだから、なるべく下らない話をだらだら続けるようにすれば謝られないってのを一ヶ月くらいかけて理解したのでなんとかやれそう。それに、わがままな大輝に腹を立てない心の広い男だから、大輝とは今後とも仲良くしてやって頂きたいものだ。
キャラがブレてない時は普通の男の子なので、今後はこの敬語をとっぱらってもらえるかどうかが問題だなあ。
といっても俺は昼休みとか時々しか良くんには会わないので、その辺の壁をぶち抜くのはそのうち大輝がやるだろう。うん。
バスケ部のマネージャーとして同行することが増えてからは良くんと俺とで大輝の世話を焼くことが多くなった。というか、大輝が無条件に横暴にふるまうのが俺と良くんなのかも。同じ一年だってのもあるけど、こいつ二年も三年も大差ないからやっぱり俺達が比較的接しやすいんだと思う。インターハイに大輝を出場させなかったことで一回喧嘩したけど、ウィンターカップに向けての練習中はもう思春期終わりかけた息子みたいにぶっきらぼうに俺に構って来た。
「なんやおまえら親子みたいやな」
「……昔からそれは言われてましたよう」
今吉先輩が俺達のいつもの様子を見てしみじみと呟く。良くんもそんな光景になれてきたのかほわほわ笑ってるけど、良くん蚊帳の外じゃないからね?お世話同盟には組み込まれてるから。
「大輝、紹介しよう」
「あ?」
「新しいママだぞーう」
ぐいっと良くんをひっぱって輪の中に入れると挙動不審になりながら謝罪の嵐だった。
今吉先輩は笑ってるし大輝は本気にしてないので別にそんなマジになることないのに〜。
「桜井と桃井でええコンビやん。青峰のことは頼むでぇ」
「いやあ、しかしそうなると、梅井が欲しくなりますねえ」
青峰とザリガニ
とある夏の日の練習日、青峰は大分遅刻してやって来た。昨年度のウィンターカップで負けてからはバスケに割と積極的になったのだが普段からルーズであることはかわりなく、新主将の若松は青筋を浮かべながら怒鳴る。隣には青峰の幼馴染みである桃井がいて、わざわざ一緒に叱られて謝っている光景はこれで五回目くらいだろう。
青峰の携帯に電話をしても出ない場合は可哀相なことに桃井に連絡が行くようになっていて、たいてい桃井が青峰を連れて来る。今も汗だくな桃井がふうふうと息を整えていて、運動部ですらない普通の生徒であることを顕著にあらわしていた。
「で、今回の遅刻の理由は何だ」
「あ〜?どうだっていいだろうが、もう来たんだし」
「通り道の川でザリガニ探してる小学生見つけて一緒に遊んでたんです〜」
「あ!てめっ、言うなよ!」
頭脳も大抵アレだったが趣味や行動も小学生だとは思わず、部員たちはあきれた顔をした。
そういえば以前桃井も青峰の色黒は日焼けであるとこぼしていた。つまり、そういうことなのだ。
「あのなー大輝、そろそろザリガニとか蝉とか卒業してくれる?」
「はぁ!?」
露骨に嫌そうな顔をした青峰だったが、主将を始めとするほとんどの部員は桃井の言葉にうんうんと頷く。他の者は興味無さそうにしているか、約一名オロオロしている。ちなみに、それは桃井と並ぶ青峰の保護者に任命された桜井である。
「バスケとマイちゃん以外の俺の楽しみ奪おうってのか!?」
十分楽しみあるじゃねえか、と誰かの声が体育館にしみ込んだ。
「大人になれよ……大輝」
ほんの少しだけ掠れた、桃井の静かな声が青峰を諭す。
「———もう、カブトムシに進もう?」
「解決になってねーよ!!!!」
若松はこの時初めて桃井にキレた。
青峰の携帯に電話をしても出ない場合は可哀相なことに桃井に連絡が行くようになっていて、たいてい桃井が青峰を連れて来る。今も汗だくな桃井がふうふうと息を整えていて、運動部ですらない普通の生徒であることを顕著にあらわしていた。
「で、今回の遅刻の理由は何だ」
「あ〜?どうだっていいだろうが、もう来たんだし」
「通り道の川でザリガニ探してる小学生見つけて一緒に遊んでたんです〜」
「あ!てめっ、言うなよ!」
頭脳も大抵アレだったが趣味や行動も小学生だとは思わず、部員たちはあきれた顔をした。
そういえば以前桃井も青峰の色黒は日焼けであるとこぼしていた。つまり、そういうことなのだ。
「あのなー大輝、そろそろザリガニとか蝉とか卒業してくれる?」
「はぁ!?」
露骨に嫌そうな顔をした青峰だったが、主将を始めとするほとんどの部員は桃井の言葉にうんうんと頷く。他の者は興味無さそうにしているか、約一名オロオロしている。ちなみに、それは桃井と並ぶ青峰の保護者に任命された桜井である。
「バスケとマイちゃん以外の俺の楽しみ奪おうってのか!?」
十分楽しみあるじゃねえか、と誰かの声が体育館にしみ込んだ。
「大人になれよ……大輝」
ほんの少しだけ掠れた、桃井の静かな声が青峰を諭す。
「———もう、カブトムシに進もう?」
「解決になってねーよ!!!!」
若松はこの時初めて桃井にキレた。
良くんと涼太くん
試合会場には様々な高校が観戦に来ていて、桃井は人混みの中を上手に歩いている。
青峰に頼まれた飲物とついでに自分と一緒に来ている桜井の分を購入して席に戻る所だったのだが、ふいに茶髪頭と桐皇高校の制服を見つけて口を開いた。
「りょうくーん」
「なんスか?桃っち」
視線の先に居た桜井が振り向くのと、肩に両手をおかれて後ろから黄瀬に覗き込まれるのは同時だった。
「は?お前じゃねーよ」
「ええ!今りょうくんって言ったじゃん」
人にぶつからない程度に手を振って桜井に飲物を買った意思表示をしながら、黄瀬に悪態をつく。
「期待して損したっス」
「そりゃすいませんねえ。俺がお前を涼くんと呼ぶことは未来永劫ないから安心しな?」
「酷い!!!」
青峰に頼まれた飲物とついでに自分と一緒に来ている桜井の分を購入して席に戻る所だったのだが、ふいに茶髪頭と桐皇高校の制服を見つけて口を開いた。
「りょうくーん」
「なんスか?桃っち」
視線の先に居た桜井が振り向くのと、肩に両手をおかれて後ろから黄瀬に覗き込まれるのは同時だった。
「は?お前じゃねーよ」
「ええ!今りょうくんって言ったじゃん」
人にぶつからない程度に手を振って桜井に飲物を買った意思表示をしながら、黄瀬に悪態をつく。
「期待して損したっス」
「そりゃすいませんねえ。俺がお前を涼くんと呼ぶことは未来永劫ないから安心しな?」
「酷い!!!」
紫原くん
中二で同じクラスになった紫原くんだが、正直な話呼びにくい。今までは大輝のチームメイトってだけでさほど口にすることもなかったから気にしてなかったんだけど、一年間同じクラスやってて口に出すときの間怠っこしさを痛感した。
クラスが変わればもう殆ど会話をする機会もなかったけど、高校に入って皆が和解っぽくなって、俺も大輝のおまけとしてじゃなくて普通に皆のことを見るようになりつつある今日この頃。やっぱり紫原くんって呼びにくい。
「あのさあ、紫原くんって言いにくいから短くしていい?」
「え?ああ、ドーゾ?」
普段東北にいるからけど久々にやってきた紫原くんに俺は何気なく話題を振った。むしろ今までくん付けだったことの方が変なのであっちも気にしてないだろう。
「むらさきばらってだけでも多いよね」
「まあね〜」
「むらさきばら、あつし、むー、む、」
いっそ下の名前でも良いかな?と思いつつ、口を滑らせる。
「むうみん……?」
「それはなんかイヤ」
後に紫原は『桃ちんの後ろにスナフキンが見えた』と語った。
クラスが変わればもう殆ど会話をする機会もなかったけど、高校に入って皆が和解っぽくなって、俺も大輝のおまけとしてじゃなくて普通に皆のことを見るようになりつつある今日この頃。やっぱり紫原くんって呼びにくい。
「あのさあ、紫原くんって言いにくいから短くしていい?」
「え?ああ、ドーゾ?」
普段東北にいるからけど久々にやってきた紫原くんに俺は何気なく話題を振った。むしろ今までくん付けだったことの方が変なのであっちも気にしてないだろう。
「むらさきばらってだけでも多いよね」
「まあね〜」
「むらさきばら、あつし、むー、む、」
いっそ下の名前でも良いかな?と思いつつ、口を滑らせる。
「むうみん……?」
「それはなんかイヤ」
後に紫原は『桃ちんの後ろにスナフキンが見えた』と語った。
テツくん
「あの、桃井さん、ボクのこと呼び捨てにしてもらえませんか」
「え」
俺の場合はくんって付けてる場合はよそよそしいって、テツくんがある日言い出したのは不思議なことじゃない。
もちろんとっくに友達の友達っていう感覚はないし、むしろお付き合いしてる相手なわけで。
「黒子?」
「……なんで苗字なんですか」
どことなく落ち込んだ様子のテツくん。
うん、間違えたのは自分でも分かるけど。
「そっちだってわざわざ桃井さんって呼ぶじゃん……桃井くんですらないじゃん……他校の先輩じゃあるまいし」
「そ、それは……慣れというか」
「俺だって慣れだよ!素で下の名前呼ぶ相手なんて殆どいなかったし」
良くんも大輝の真似で良くんって言ってるけど、いざ普通に呼ぶとなったらなんとなく桜井って呼ぶ。それと同じなんだけど、テツくんにそれを適応させるのも酷かな。
「テツって呼ぶのは大輝のこと思い出してなんかヤダ」
「そういうもんですか」
「……んと、———テツヤ?……」
やっぱストレートにこうかな?と思って照れくさいけど言ってみる。拳つくって口元を隠しそっぽをむくと、見られている気配を感じる。あああ見るな見るな、なんか照れる。こほっと咳払いをしてからちらっと視線を戻すと、こっちもだいぶ照れてた。
「それで、俺のことはなんて呼んでくれるの」
「も、……桃井くんで」
「ウン、まあ、そうだろうと思ってた」
敬語っ子ここに極まれり。
わかるよ、俺でさえテツくんからテツヤに移行するのは照れる。
それに、皆の前で下の名前で呼ばれるの恥ずかしい。
だって誰一人として下の名前で親しげに呼んでないのに、俺のこと急に下の名前で呼び出したらそりゃもう、なんか雰囲気でるよね……。そもそも俺は別に下の名前で呼ばれなくても気にしてない。
今回のだって『テツくん』だったのが『黒子』になるのが変だから『テツヤ』になるだけで、『テツくん』なんて呼んでなければ付き合う前も付き合う後もずっと『黒子』のままで気にしなかったかもしれない。いや、まあ付き合って暫くすれば親密になってたかも?
「なんかボクだけ我儘ですかね……」
ほんの少し困ったような顔をされて、俺はうーんと少し考える。
別に気にはなんない。が、呼ばれるの恥ずかしいとは言っても呼ばれたくないわけじゃないわけで。
「じゃあ、ちゅーした時は一回だけ下の名前で呼んで?」
別に回りに誰も居なかったけど大きな声で言いづらかったので、こそこそお願いしておいた。
end.
>もし秀徳に入学したら
本当は真ちゃんのことをドヤ顔で「そこの蛙ちゃん」って呼んでほしかったんですけど、機会がありませんでした。あと高尾くんとは良い友達になれると思う。先輩たちとはそんなに関わりなさそうだけど、普段つるんでる所は見られてるんじゃないかな。
高尾くんって割と口調乱暴よね……すき。あの人は素だと緑間と桃井って呼び捨てにしそう。
性別バレは突然に、でしたね。
>桜井と桃井
苗字似てるからなんとなく考えたネタです。梅井を出したかった。ただそれだけである。
>青峰とザリガニ
セミとザリガニとるならカブトムシは?って思って。
モイは基本大ちゃんの味方です。でも練習出るべきだとも思ってる。カブトムシの採取は夜〜明け方なので丁度いい案だとは思いますけどね。若松さんはその辺わかってなくてモイにキレた。
>良くんと涼太くん
名前似てるからまるに。モイの声でりょうくんって呼ばれて黄瀬は「え?え?」ってなりつつも自分のことかなって思いかけますよね。涼太君も過去涼くんって呼ばれてたかもしれないから、つい。
>紫原くん
モイはむっくんとか言うタイプの人間じゃないので。む?ムーミン?ってなりました。
もしくはむーとかむーさんとか。最終的にやっぱり紫原って呼ぶと思います。
>テツくん
『二人きりの時だけ』か『ベッドの上では』の間を取ってみました。
二人きりなんてカップルならしょっちゅうなる訳だし、紛らわしいし、ってんで主人公は心の中ですぐに却下しました。何度も言うが、そんなに呼ばれることに拘ってないから。でも呼ばれたい気持ちもあるので、ラブラブしてる時にタイミング良く呼んでもらおうと思ったらこうなったんです。とくに意識せず言ったけどあとであれ、これ相当……って気づくかもしれない。
うちのモイも中々あざといな。さくらんぼの茎を舌で結べる桃井さん(公式)に負けてられないのだ……。
Nov 2015
「え」
俺の場合はくんって付けてる場合はよそよそしいって、テツくんがある日言い出したのは不思議なことじゃない。
もちろんとっくに友達の友達っていう感覚はないし、むしろお付き合いしてる相手なわけで。
「黒子?」
「……なんで苗字なんですか」
どことなく落ち込んだ様子のテツくん。
うん、間違えたのは自分でも分かるけど。
「そっちだってわざわざ桃井さんって呼ぶじゃん……桃井くんですらないじゃん……他校の先輩じゃあるまいし」
「そ、それは……慣れというか」
「俺だって慣れだよ!素で下の名前呼ぶ相手なんて殆どいなかったし」
良くんも大輝の真似で良くんって言ってるけど、いざ普通に呼ぶとなったらなんとなく桜井って呼ぶ。それと同じなんだけど、テツくんにそれを適応させるのも酷かな。
「テツって呼ぶのは大輝のこと思い出してなんかヤダ」
「そういうもんですか」
「……んと、———テツヤ?……」
やっぱストレートにこうかな?と思って照れくさいけど言ってみる。拳つくって口元を隠しそっぽをむくと、見られている気配を感じる。あああ見るな見るな、なんか照れる。こほっと咳払いをしてからちらっと視線を戻すと、こっちもだいぶ照れてた。
「それで、俺のことはなんて呼んでくれるの」
「も、……桃井くんで」
「ウン、まあ、そうだろうと思ってた」
敬語っ子ここに極まれり。
わかるよ、俺でさえテツくんからテツヤに移行するのは照れる。
それに、皆の前で下の名前で呼ばれるの恥ずかしい。
だって誰一人として下の名前で親しげに呼んでないのに、俺のこと急に下の名前で呼び出したらそりゃもう、なんか雰囲気でるよね……。そもそも俺は別に下の名前で呼ばれなくても気にしてない。
今回のだって『テツくん』だったのが『黒子』になるのが変だから『テツヤ』になるだけで、『テツくん』なんて呼んでなければ付き合う前も付き合う後もずっと『黒子』のままで気にしなかったかもしれない。いや、まあ付き合って暫くすれば親密になってたかも?
「なんかボクだけ我儘ですかね……」
ほんの少し困ったような顔をされて、俺はうーんと少し考える。
別に気にはなんない。が、呼ばれるの恥ずかしいとは言っても呼ばれたくないわけじゃないわけで。
「じゃあ、ちゅーした時は一回だけ下の名前で呼んで?」
別に回りに誰も居なかったけど大きな声で言いづらかったので、こそこそお願いしておいた。
end.
>もし秀徳に入学したら
本当は真ちゃんのことをドヤ顔で「そこの蛙ちゃん」って呼んでほしかったんですけど、機会がありませんでした。あと高尾くんとは良い友達になれると思う。先輩たちとはそんなに関わりなさそうだけど、普段つるんでる所は見られてるんじゃないかな。
高尾くんって割と口調乱暴よね……すき。あの人は素だと緑間と桃井って呼び捨てにしそう。
性別バレは突然に、でしたね。
>桜井と桃井
苗字似てるからなんとなく考えたネタです。梅井を出したかった。ただそれだけである。
>青峰とザリガニ
セミとザリガニとるならカブトムシは?って思って。
モイは基本大ちゃんの味方です。でも練習出るべきだとも思ってる。カブトムシの採取は夜〜明け方なので丁度いい案だとは思いますけどね。若松さんはその辺わかってなくてモイにキレた。
>良くんと涼太くん
名前似てるからまるに。モイの声でりょうくんって呼ばれて黄瀬は「え?え?」ってなりつつも自分のことかなって思いかけますよね。涼太君も過去涼くんって呼ばれてたかもしれないから、つい。
>紫原くん
モイはむっくんとか言うタイプの人間じゃないので。む?ムーミン?ってなりました。
もしくはむーとかむーさんとか。最終的にやっぱり紫原って呼ぶと思います。
>テツくん
『二人きりの時だけ』か『ベッドの上では』の間を取ってみました。
二人きりなんてカップルならしょっちゅうなる訳だし、紛らわしいし、ってんで主人公は心の中ですぐに却下しました。何度も言うが、そんなに呼ばれることに拘ってないから。でも呼ばれたい気持ちもあるので、ラブラブしてる時にタイミング良く呼んでもらおうと思ったらこうなったんです。とくに意識せず言ったけどあとであれ、これ相当……って気づくかもしれない。
うちのモイも中々あざといな。さくらんぼの茎を舌で結べる桃井さん(公式)に負けてられないのだ……。
Nov 2015