harujion

ハルジオン

あとがき

閲覧ありがとうございました。
日本でハリーポッターが発売されたころ、小学生だったので読書に推奨されてたのですが、当時の自分にしてみたら分厚い本は辞書ですしカタカナの名前が覚えられなかったので(今もなんですが)賢者の石を数十ページ読んで諦めるという体たらくでした。
……一巻が発売されて約十年?ようやく最終巻まできちんと読みました。
ちなみに映画は普通に見ていましたのである程度のストーリーは知っていました。あと読む前からフレッドが死んでしまうっていうのは聞いたので、そのときもショックを受けました。ハリーポッター夢が書きたくなって原作を読破したんですが、フレッドの死を知っていたのにやっぱりショックで、現実逃避したくてこの作品を書きました。映画でも泣きました。むせび泣くレベルです。
……とまあこんな感じで出来上がった作品です。2011年の9月、一気に書き上げて一気に更新、2012年6月現在加筆修正をしてあとがきを書き直しているのですが、あとがき長くて鬱陶しいと思われているのではないでしょうか……ほんとうすみません。
でも普通本編について補足するなんてあとがきではありえないんで(本編に書けよって話ですからね)、やっぱりこれでいいんですかね。
書いたときに心理状態とか、環境とかを書くことがやっぱり正しいんじゃないかなと思い直しました。

このお話はよく感想をいただくようになりました。一気に書いたので主人公の性格とか定まってなかったし、周りの気持ちや原作の動きと合っていない点もあったり、雰囲気だけで書き上げたお話だったので、予想外です。そして、皆さんからハンカチくださいやらボロボロ涙を零しましたやら、私が泣きそうになるくらい優しくて寛大なお言葉をいただきました。
人を泣かせるお話を書けたことを至極光栄に思います。

これは、自分勝手で愚かで、弱虫だった主人公がただ身近な人の死をみたくないから遠くへ逃げたい、でも罪悪感を抱えて生きていくなんてできないし、回避するように動けるわけでもないから、自分が身代わりに……と切羽詰った中でことを起こした、簡単なお話です。
一人称というのは完全に自分視点であり自分が思っていることが全てで、正しくなくてもそう思ったなら物語の中でそれはそうなのであるっていうのが、主人公の性格なのかな。それは全ての人に対して言えるのかもしれない。自分が嫌だから、フレッドを庇ったんです。知っていたのに何もできない自分や、自分の所為で死ぬフレッドや、自分の所為で悲しむジョージ、っていう事実・結末・未来を想像しただけで怖くなった。愛ゆえに、ですけど。つまり、自分視点な話です。
庇われたフレッドの気持ちも、自分が何も知らなかったと気付くジョージの気持ちも、この戦いで家族を一人失ったウィーズリー家みんなの気持ちも、主人公からしたらひとごとで、自分のいないフィクションの物語の向こう側なんでしょうね。





完結 Sep.2011
修正 June.2012、Apr2017