ニンアナンナ

読了おつかれさまでした。そして長らくお付き合いくださりありがとうございます。
久しぶりにちゃんと完結したので、こうしてあとがきを書くのも久しぶりな気がします。
基本的に一人称で書く事が多いので、三人称は慣れないなあと思いながら書いてました。毎度三人称書くときは心情描写とか視点を書いてはいけないって思うんですが、それがどうしても無理なので三人称の一人称みたいな手法をとって、視点をある程度定めて書いてしまいます。
その所為で、時系列を時々前後させてしまうので時間がなかなか進まないなあと思ったり思わなかったりです。
主人公の態度が、フェラーリンに対しては昔なじみと違うという、付き合って来た日々の差による違いが好きで書いてました。多分他の作品でもそういうの書いてると思うんですが。
とびきり子供っぽい感じで書いていたのを、少し大人にしてみたり、かといって元々の甘えたな性格を出してみたり、色々と試行錯誤が楽しかったように思います。
拗ねた顔を晒していたのも最後にはあまり見せなくなっているのですが、お気づきでしょうか。わくわく。……まあ、本当に最終話だけ、描写をあっさりにしているだけです。
再会した時にはしれっと普通の態度とれちゃうのもある意味子供っぽいというか、懐っこさがあるかなあと思います。家の前で抱き合って泣いてしまっても良いくらいには会ってなかったとは思うんですが、そこはまた主人公とフェラーリンの噛み合なさというか。
会いたかったって、本人にとうとう言えるときがきて、色々ぐるぐるしながら吐き出した言葉も主人公はあっさり受け止めてしまうところも、フェラーリンどんまいですね。
でも気持ちは同じなんだよという。
色々すれ違っていても、大丈夫なんじゃないかなって思います。
会わなくても平気になれたけど、会わないで良いわけじゃなくて。愛し方が変わったというよりも、少しだけ器用になって、他の事も大事にできるようになっただけで根本的には変わっていないから、まるっきりすれ違っている訳じゃないですけどね。
すごく余談なんですが、結婚式は「僕んじゃない」はトトロの「メイんじゃない」のオマージュです。なんでだろうね。最後は二人だけの秘密って締めたかったけど締められなかったからかな。

真珠と羊ってイタリア語にすると似てるんです。真珠がペルラ(perla)で羊がペコラ(pecora)だとか。この話はわりと羊要素少なくて、フワフワ頭と睡眠を彷佛させるくらいしかなかったと思うんですが、豚に真珠と、パイロットに羊ということでどうだろうか。(?)
シープ・スリープはメチャクチャ英語じゃんというのは突っ込まない方向で。
タイトルを付けた意味……四年も前ですがよく覚えてます、特に意味はないということを。
何故英語重視で考えたのだけは謎なんですが。四年前ですから。

完結できたのも、続きを読みたいと熱意をもって伝えてくださった方のおかげです。こうして書ききれたこと、幸福に思います。 待っていたと声を掛けてくださった方も多くいて、四年も前の作品を覚えていてくださったことに、感動しました。

また何年か後に金ロで紅の豚が放映された時、ここを思い出して読みに来てくださると嬉しいなあと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

2012/04/10〜2016/12/3


Title by yaku 30 no uso