I am.


Destiny.  IF リン 02

※R18描写あり。
リン×主人公です。



十八歳の誕生日が明日に迫るこの日、HRが始まる前のわずかな時間に、友達がずらりと俺を取り囲んだ。明日が休日だったので、これからパーティーでも始まるのかと思っちゃった。HRジャックされたら担任が泣きそうだけど。
実際のところ俺が思ってたのとは違って、友達は俺の頭、顔、手を取り持ってきたものを使い始めた。頭はブラシで梳かされヘアオイルを馴染ませ、顔にはフェイスパックを付けられる。手は爪を磨かれた後腕全体にボディクリームを塗り込まれてぴかぴかのつやつやになった。

「うちらから、誕生日プレゼントだよ! カレピと良いお誕生日を~」

他にもいろいろとケア用品をプレゼントされて解放された。
誕生日にお祝いしようか、と以前言われてたのを、当日は彼氏に祝ってもらう約束があると断ったからだろう。俺は、学校から出てリンさんとの待ち合わせ場所へ向かった。
頬は心なしもちもちで、自分から良い匂いが放たれてるので少し落ち着かない気分になりながらもリンさんと会う。見た目が違う訳じゃないが、ドキドキしながら何を言われるのかと待つと、

「……荷物が多いですね、持ちましょう」

リンさんが目についたのは、俺がいっぱい手渡されたプレゼントの荷物だった。
そりゃ、ま、そうだよね。
自分でも見た目じゃわからないだろうと思ってたし。落ち込むことじゃないのに、肩透かしを食らった自分を心の中で慰めながら、俺はリンさんの言葉に甘えて荷物をいくつか持ってもらった。

向かったのは俺の家。友達には誕生日当日に祝ってもらうと言ったけど、実際のところ前日の夜から泊まっていくことになっていたのだった。
だけど泊まりって言うのが気恥ずかしくて、黙っていた。それに、リンさんとはまだ付き合い始めてそんなに経ってないし、キスやスケベなハプニングはたくさんしてるけどそう言う雰囲気にはまだなったことはない。
だからこの日、俺はちょっとイチャイチャしながらベッドで一緒に寝る感じだろう───……と、この時の俺は思っていた。

夜、ベッドに寝転がって映画を観ていたはずの俺は、背後から抱きしめてくるリンさんの手に翻弄されていた。
発端はコマーシャルに入った時、いつもと違う匂いがすると指摘されたことだった。
「あ、友達に今日色んなケア用品をもらって、つけたからかも」
言いながら俺は、リンさんの腕を抱えて自分の手を触らせたりしながら、肌触りがしっとりしているなんてことを話した。
「誕生日は彼氏に祝ってもらうって言ったから、みんなが応援してくれて……」
「私と会うから?」
「う、はい、そう……です」
改めてそう聞かれると、ちょっと照れ臭くなって辿々しく頷いた。
この時はまだ、良い匂いとか触り心地が良いとしか意識していなかった。だけど、リンさんが耳元で囁くように問いかける。
「手だけですか」
「っ……や、あの、ほぼ全し、ん」
やけにしっとりした声だなと思いながら素直に答えてるところで、リンさんの手が服の裾に差し込まれた。腰に腹、わき腹やあばら骨を撫で上げて、胸に辿り着く。

───これってもう、スケベハプニングじゃないよな!?

リンさんと初めてキスしてから、リンさんとしかそう言うハプニングはなかったし、いつぞやは寝ぼけたリンさんに身体をまさぐられたことはあるけれど、今はそうじゃないっていうのがわかる。
ていうか俺って、全身ケアしたってことはつまり、リンさんに触って欲しいみたいじゃなかった……?
そう思ったら滅茶苦茶スケベなお誘いをしてしまった自覚が湧いてきて、顔が熱くなる。

最初は胸全体を揉んだり摩ったりしてた指先に、ぷっくりと反応した先端が引っかかるようになった。当然それに気付かれて、指先で摘ままれてくりくりと刺激される。
強く引っ張って放されると、じわじわと熱を放ち、身体中にそれが広がっていくのが分かった。
「んっ……く、くすぐったい……」
口ではそう言ってるけど、本当は気持ち良くなってるのを自覚していた。
でも気持ち良いというのが恥ずかしくて、もじもじと身体を揺らす。どこにも逃げ場なんてなくて、背中に温かいリンさんの身体が当たった。
「───誰かに、触られたことはありますか」
「ぇ」
「私以外の誰かに、ここを」
ここ、と言いながらきゅうと抓られて小さく悲鳴みたいなのを上げる。
「ひぅ、な、ないぃ」
最初は何を聞かれているのかとわからなかったけど、必死に首を振った。
確かに俺はこれまで、うっかりパンツが丸出しになったり、尻を揉まれたりはしてたけど、リンさん以外にこんなことをされたことはなかった。
「あの時も、こんな風に?」
「いや、ちが、ぁうっ」
リンさんの手が片方、俺の股間に伸びてきて握り込む。
こんな風にと言われた通り、ちょっと硬くなり始めた性器が、服の上からすぐにわかるようになっていた。陰茎を緩く扱かれて腰が引ける。
誤解してほしくないんだけど、こんなの、前にリンさんに寝ぼけてされた時さえならなかった。いや、生理現象でなりかけはしたけど。
「す、好きな人にされたから、っこんな、ん」
身体を捩って仰向けになると、身体を起こしたリンさんが俺に覆いかぶさる。
近づいて来た唇が触れて、口先を絡めるように吸いつき合った。堪えきれず荒々しい息を吐きかけてしまうけど、リンさんの生暖かい吐息が頬にかかったので、お互い様だろう。

そのままキスを続けていると、ふいに俺のウエストのゴムの隙間にリンさんの手が滑り込んでくる。驚いて顔を離して、声を上げた。
「ぁあ、ぁっ! 直接はっ……っ、っ~~」
下着の内側に入って来た手は、直接俺の性器を握り込む。
先っぽを指先で弄られたり竿を扱かれて、肌と布の擦れ合う音しかしなかったそこから、次第に濡れた音が立ちはじめた。
もうどうしようもないほど興奮した俺は、脚を開いて腰をくねらせて、リンさんの手に自分を擦り付けてしまう。
腰や脚が動くのをいいことに、ショートパンツと下着を下ろされる。太股のあたりまで来たところで戸惑い、内腿を寄せ合って足を閉じるが、リンさんに耳元で「脚を上げて」と促されて最後まで脱がされた。
下は何も身につけてるものがなくなり、上は首までたくし上げられててる状態なので、ほとんど全裸と言ってもいいだろう。
「リンさん……お、おれ、こんなの……」
「───いやですか?」
「そっ……そんな風に聞くなんて、ずるい」
リンさんは微かに笑って、今度は俺の首に引っかかってる服を脱がした。



映画を流していたテレビはとっくに消されて、部屋はかなり暗くなっていた。でも完全なる暗闇ではなく、続き間になってるキッチンの窓にカーテンがかかっていないから、すりガラスの向こうに街灯の光がぼんやりとうつり込む。
それが部屋の中をほんの少しだけ照らしていて、物体の輪郭くらいは認識できるようになっていた。

きし、きし、と小刻みにベッドが揺れている。
リンさんの律動に合わせて俺の身体が跳ねるので、それが伝播しているんだろう。
ベッドには仰向け状態で寝転がっているけど、膝をついて座っているリンさんに合わせて俺の腰は高く持ち上げられている。その所為で身体が反り返って、腹は伸びて性器が剥き出し状態になっているのが分かった。
「!」
さっきまで俺の身体を這いまわっていたリンさんの大きな手が、ふいに俺の性器を握り込んだ。直接刺激されると得も言われぬ快感が腰を突き抜け、身体がびくりと跳ねる。
優しい力加減でリズミカルに刺激されて、早々にイっちゃいそうになるのでリンさんの手を掴もうとして腕を伸ばした。
「~~~まだ、まだイきたくないから……」
「? なぜです」
理由を言うのはものすごく恥ずかしいと思ったけど、俺は脚を絡めて強請るように言う。
「ひ、日付が変わるまで、繋がってたい……俺の誕生日。だめ?」
「───……」
一瞬息を詰めたリンさんは、ゆっくりと息を吐き出し身体を引く。
思いのほかずるりと腹の中を引っ張られていくので、「うぁあ」と変な声が出た。最後まで抜けてしまったので、俺はリンさんに追いすがるように身体を起こす。
「ごめ、あの、駄目なら」
───くだらない理由に、引かれちゃったかな。
「こちらに」
「え」
暗いから顔がよく見えないので、息遣いや手つきで判断するしかないと思っていた俺は、リンさんの静かな声に誘われるままに這い寄った。
手が俺の身体を抱き寄せて、ベッドに腰を下ろした状態のリンさんを跨せる。
「このまま、腰を下ろして」
「っ、ぅ、うん」
どうやら体位を変える為だったみたいで、ほっとしたのと、嬉しいのとで張り切って腰を下ろした。だけど、最初はぬるりと窄まりの間を滑るだけで、挿入し直すのが難しい。
「は、はいんなぃ……?」
「支えておきますから、もう一度」
「んぅ」
自分でもなんとか孔の周りの皮膚を引っ張って、言われるがままもう一度腰を下ろす。今度はくぷりと先端が埋まった。
そして自重を利用して太い部分を飲み込んでいくが、途中で腰が引けて上に逃げようとしてしまう。
「痛みますか」
「へいき……」
問いかけられて、反射的に答える。
痛くないのは本当だし、怖いとか恥ずかしいとかはさすがにもう言ってられない。
でも、自分で受け入れるせいか、俺の内側はリンさんの形をさっきよりもしっかりと認識しちゃって。
まだ届いてないはずの腹の内側が、リンさんを求めてきゅうと窄まっているのが分かった。
たぶん、さっきよりずっと敏感になってる。自分の身体なのに、自分では手の届かない、リンさんにしか触れない場所が───。
もういっそ、早くそこに辿り着きたくて、腰から力が抜けるように身体を沈めた。
「はぁ、はぁ、ぁ、あ、───……」
「……っ、ふ……」
俺の中で圧迫されてリンさんが詰めた息にも興奮しながら、腰をぐりぐりと押し付ける。奥まで入った証拠に、俺の尻はリンさんの足の付け根に触れて、汗ばんだ肌同士がしっとりと張り付くのが分かった。
「すご……はいっちゃった」
俺はリンさんの耳元に、甘えた声を吐く。
びくっとリンさんの身体がわずかに跳ねたので、肩に掴まるだけだった手を背中に回して抱き着いた。
「少し、動く?」
いつの間にか息が上がっていたリンさんに問いかければ、短く俺に返事をして身体を揺らし始めた。

───正直、少し動くどころじゃなかった。
腰の動きだけで俺の身体を突き上げては、下りてくる衝撃を利用してまた突くのを繰り返す。
俺はリンさんの腕にぶら下がるみたいに脚をかけて、尻を掴まれながら腰を叩きこまれていくうちに徐々にピストン運動に慣れていった。
最初はいちいち内臓が持って行かれるように引き攣れていたけど、今はリンさんのものをそのまま受け入れるように柔らかくなったと思う。その証拠に、中をかき混ぜられる感覚が少しずつわかってきた。

互いに動くのに余裕を感じるようになってくると、どちらからともなくキスを交わす。
息や声が漏れるのも、唇が縺れるのもお構いなし。それがなんか、欲望全開でドロドロに溶けあっていくみたいですごくイイ。
当然だけど、今までのスケベハプニングなんてメじゃないくらい、エッチだ───。

俺は日付が変わる瞬間なんてとっくに忘れたままイッて、仰向けになっているリンさんの上に、ぱたりと倒れ込んだ。
リンさんはまだイッてないみたいだけど、射精後の甘い痙攣と余韻に浸っている俺を気遣って、待っててくれている。
「はぁ~……やばぁ……」
脚に力が入らないし、身体を起こす元気もなく、リンさんにかけちゃった精液を拭く余裕もなかった。
ぴくぴくと腰が揺れてるので繋がってる部分も自然と動いていたけど、大きな手が俺の尻を揉み上げ、脚の付け根に指を這わせながら、焦れているのがわかる。
「は、…、…っ……」
リンさんの短い呼吸に、微かな声が混じっている。それだけ興奮してて、余裕がなくなってきてるのだと思うと、早くリンさんに気持ちよくなってもらいたくて重たい身体を起こす。
ベッドに手をつき、脚に力を入れながら膝立ちになって、ゆっくり腰を反らした。
その動きで俺の中からリンさんのものが抜けてしまいそうになるけど、そうはならないよう上体を起こし、リンさんの腰に真上から座り直した。
「っく、ぅ……」
意図せず根本から締め上げてしまったみたいで、リンさんは呻くような声を上げる。
俺は俺で、一番深い所で質量を増したリンさんのものに、声も出ないほど感じ入ってた。
それを何とか抑え込んで、リンさんの腰に手をつきながらゆっくりと腰をグラインドさせた。
リンさんは限界そうに興奮した様子で、俺の手を掴む。
「少し、動いても?」
「ん、うん、い、あ、あっ」
いいよ、と言い切る前に俺を突き上げはじめてたので、もう何が何だかわからなくなってしまった。



翌朝、目が覚めたら正午直前になってた。
やってる最中は脳が麻痺してて、ずっとしてたい、もっとしたいって思うんだけど、リンさんが一回、俺は二回イッた後はさすがに俺が精根尽き果て、今度こそ復活できなくなったのだ。
多分、リンさんの上でまた動けなくなって、そのまま寝たと思う。
ちなみにそのリンさんは俺より先に起きていて、シャワーを浴びて着替えを済ませていた。

「きのーはごめん……俺、勝手に寝ちゃって」
「こちらこそ無理させてしまいました」

リンさんはベッドの脇に座って、俺の顔を見下ろした。
そんなことで責める人ではないと分かっていたけど、リンさんは俺にわざわざ服を着せてくれたみたいなので、お詫びしておく。
「───そういえば誕生日、おめでとうございます」
ふいにリンさんがそう投げかけてきたので一瞬、ぱちりと目を見開いた。
そういや俺、誕生日だった。
「あは、忘れてたね、あんなこと言ったのに……」
勿論、完全に忘れてたわけではない。ただ、日付が変わる瞬間を認識していなかった、という意味だ。
「昨日泊まってって誘ったのはさ、リンさんとこの日を迎える瞬間、一緒にいたかったんだ、俺」
「それは私もです」
寝転がったままリンさんの方に手を伸ばすと、緩く手が繋がれる。
特別な日、特別な瞬間に二人で一緒にいようとするのって、もちろん人が意図して行うことだけど皆きっと心のどこかで、互いの関係を運命にしようって思いが少なからずあるんじゃないかと思ってる。
つまり自分自身が運命を信じ、運命を手繰り寄せようとしているのだ。

「以前、自分の意志で運命を選ぶと、言っていましたね」
「? うん」

ふいにかけられた言葉に頷く。考えてたことが重なったので、まるで心を読まれたみたいな気分になった。
リンさんはいつの間にか手に持ってた小さな箱を、俺の前においた。

「これは私の意志です」
「なあに?」

腰が若干重たかったけど、俺はベッドの上で起き上がって座った。
箱はよく見たらパイル生地のアクセサリーケースみたい。こういうのはパカッと開けると指輪が出てきて、プロポーズをされるっていう動画をよく見かけるんだけど。
俺はつい、ドキドキしながら箱の蓋を開いた。

「は、はわわわ」

ほんとに指輪が入っている……!
シルバーっぽい素材に、宝石のような輝く石が付いていた。
「デザインが気に入らなかったら選び直します」
「め、めっそーもない」
「つけていただけますか?」
「え、うん……うん」
指輪とリンさんの顔を交互に見ている俺に焦れたのか、リンさんは俺の手から指輪を取り去った後左手を下から支えて薬指にはめる。
「ひゃぁー……」
声にならない悲鳴を上げながら、手を掲げた。
てかサイズがぴったりなんですけど。なんで????
今度は手とリンさんの顔を交互に見た。
「サイズは寝ている間に」
「なるほど」
俺が言いたいことが分かったらしく、リンさんの回答があった。
俺は調査中によく寝ているし、何なら普通に寝起きする部屋が一緒だったりもするからな……。力強く頷いてもう一度指輪を見て、左手をぎゅうと握り込む。
「大事にするぅ」
早速箱に仕舞っておこうと指輪を外しかけた手を、リンさんにやんわり阻まれた。
「あのう?」
「つけているのは嫌ですか?」
「いや、汚したり失くしたりしたら嫌だから」
「つけていただけないと、贈った意味がありません」
「そんなことないよ、それにリンさんと一緒にいるときはつけるし」
「私がいない時も」
「学校はアクセ禁止だよ……」
「では学校以外で」
「滅茶苦茶粘るね!?」
そんな、もうひと声、みたいな。
なんでこんなに必死なのかしら、と思いかけたところで最初に渡された時に交わした言葉を思い返す。

───自分の意志で運命を選ぶということ。

もしかして恋人へのリングって感じではなくて、もっと深い意味を持つやつなんだろうか。
頬に熱が集まるのを自覚しながらリンさんを見ると、俺を見てリンさんが微かに笑う。

「この先一生、他の誰にもこの運命を渡したくありません」

念押しするように俺の手を包み込んだ。
俺は無意識に何度も頷いた。

「うん───、うん、リンさんだけにする……」

リンさんは意図してかどうかわからないけど、当たり前みたいに一生と言った。自分の意志で、俺の運命になるって。

───ああ、この人しかいない。

十八歳の誕生日、運命の人と結ばれたって、信じさせてくれた。
俺はリンさんに手を伸ばして、この運命を逃さないよう強く抱きしめた。



end.

サイト十八歳の誕生日にちなんで、主人公の十八歳の誕生日ネタです。
以前の話で、十八歳の誕生日に初体験してプロポーズされて欲しいと書いたので実行しました。
ラキスケの主人公は当然ながらベッドの上ではエロいはずなので、気持ちエロめで書きました。でも私のモットーは、ベッドの上ではエロくなるのがTPOなので他の話でも大概エロくなると思います。(何の話……?)
Aug.2026

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