sakura-zensen

サクラ前線

カカシ×主人公

※R18描写があります。




カカシの目の前には、六代目火影・綱手が神妙な顔をして立っていた。
緊急招集をかけられたから何事かと駆け付けたが、その表情が物語る深刻さに自然と身構えた。凛とした美貌はいつも以上に冴え、カカシをまるで値踏みするように睨みつけている。

「いったい、どんな任務なんですか。ランクは?」

この場に呼ばれたのは自分だけ。自分に振られる任務は総じて高ランクになるが、完全に単独であるならばそれは、よほど重要なものとみていいだろう。
そう思って尋ねれば、綱手はどこか気だるげに息を吐き出す。

「ランクで言えば、せいぜいDだ」
「───えぇ?」

カカシは拍子抜けして、素っ頓狂な声を上げた。





「あ~~、カカシせんせ~だ~」

綱手に案内されてシズネが外で待機している個室のドアを開けると、気の抜けた喋り方をするかつての部下・春野サクラがいた。否、もう髪を短く切って男として活動しているので、春野という名前が正しいだろう。上忍になり任務をこなしながら、医療の場でも活躍している。
そんながどうしてこんな酔っ払いみたいになってしまっているかというと、新薬の治験らしい。シズネと綱手が開発していた薬を服用したらこうなった、と綱手は言っている。
いったいどんな薬を開発しているのか聞き返したが、極秘だと言われた。───もちろん本人にも尋ねるな、とも。

はふわふわした意識に、回らない呂律、締まらない顔に、くたくたの身体でベッドに横たわり、なけなしの力でカカシに手を振っている。
自分で身体を起こすのもしんどいようで、綱手とシズネが助け起こしながら、カカシの背へ乗せられた。
かつてサクラは細い手足と軽い身体でまとわりついて来たが、今のは成長しているし背負ってみると随分重たくなったと実感する。それでもカカシにとって、はずっと可愛い子なので苦ではない。
Dランク任務という名の介抱を任せられるのも、けして嫌ではなかった。

「いいかカカシ! 変な気は起こすなよ!!」

部屋を出て行くカカシの背後にかけられた綱手の忠告には、適当に頷いた。さすがに、抵抗できない元部下に手を出すほど落ちぶれてはいない。
いくらが可愛くたって、───否、可愛いからこそ、そんなことはできないだろう。
手を出した途端に、これまで築いて来た信頼が消え失せる。
その信頼はきっともう何をしても取り戻すことはできない。それがわかっていて、一時の感情に流されるなんて愚かな真似、絶対にしない。

「せんせぃ……」

いくら甘ったるい声で呼ばれても。

「水のませて……」

自分では飲めないと、口の中に注いでくれと懇願されても。

「はやく、ほしい───」

赤い濡れそぼった舌が、誘うように蠢いても、……───いや、ちょっと良い思いをしてもいいのでは。
そう思ったのが運の尽きだ。

カカシは薬のせいか熱っぽくなったの唇に、自分のものを重ねた。
横になったまま起きられないから、水を飲めないから、本人がそう言ってるから、と理由付けして水を含み、の口に直接水を注ぐ。
これは医療行為、人命救助だと誰にするでもない言い訳を頭の中で重ねた。


カカシがマスクを外した時からじっとこちらを見続けていたは、心得たようにカカシの唇に吸い付いて、少しずつ零れてくる水を舌で舐めとるように啜った。
最後はカカシの舌まで求め、水を搾り取るように強く吸って放す。
それを三回、四回と繰り返していくうちに水はすっかりなくなっていたが、本来の目的も忘れてカカシはの唇を啄んだ。
も途中から水を与えられていないことに気づいていただろうに、カカシに合わせて口を開けて、絡める舌に応じて自分の舌を伸ばす。
次第にカカシは、の横たわるベッドに乗り上げて、を跨いで覆いかぶさった。
度重なるキスで荒々しい息をしたは、薄暗い部屋の中でも翡翠の瞳が煌々と輝いていて、カカシを熱っぽい目で見つめているように見えた。

───都合よく、そう思い込んでるだけじゃないのか。

頭の中で自分の行動に警告しつつも、カカシはの服の裾に手を差し込んだ。そのまま服をゆっくり持ち上げて腹や胸を露わにする。
暗がりの中でもわかるくらい輝くような白い肌に、程よくついた筋肉で引き締まった身体はどこからどう見ても男だ。なのに───美味しそう、と喉が嚥下して、鼻先を肌に埋め、舌を這わせた。
身体中を愛撫して回りながらの様子を窺うと、ふるふると震えていた。舐められるたび微かな反応を示すが、拒否する様子が一向にない。それどころか、恥じらいながらも捲り上げた服を押さえて、カカシに身体を開いている。

「ぁ……っ」

試しに、つんと尖った胸の飾りを食むと、微かに鼻から抜けるような声が零れてきた。
自分の声に驚いたは、すぐに自分の口を塞ごうとするので、カカシはその手に触れる。
「声は抑えないでいい」
「えぇ、なんで……?」
「の感じてる声を聞きたいなーって」
「へんたいくさ……」
「───それ、今は洒落にならないから」
「ふ、ふふっ」
変態と批難されるのは当然のことだったが、は口ではそう言うものの、嫌がるそぶりはない。それどころか笑っているので、襲う側なのにの判断力や危機感が心配になった。
「……お前ね、これから、何されるのかわかってるか?」
まさか本気でただの戯れだと思ってないだろうな、との顔を覗き込んだ。
まだおぼつかない手がカカシの肩に触れる。抵抗のつもりかと様子を見ていたが、カカシの首や輪郭へと這い上がって来る。
今度は額がこつりとぶつかって、顔を擦り寄せられた。

「これからカカシ先生に抱かれる……でしょ」

吐息と共に甘く囁くように言って、カカシに縋りついてくる。───これはもう、決定的だった。
抵抗できない元部下に手を出す気はないけれど、好きな子が誘ってるなら手を出すに決まってる。
ここまできて後戻りする気はなかったが、カカシはに食らいつくように口付けた。
溺れるように開かれた口の中の舌を甚振りながら、これまで触れないでいたの下半身へと手を伸ばした。



声は相変わらず我慢しているだが、精を吐き出す時や後ろの窄まりに指をねじ込む瞬間、前立腺の刺激によって耐え切れず出す声は、子犬の鳴き声のように甘かった。
それから徐々にカカシに与えられる快感を受け入れ、リラックスして身をゆだねるようになったころ、は「せんせい、せんせい」としきりに呼び掛けた。
「どうした? つらい?」
「きもち、ぃ」
「っ───はぁ、そう」
カカシは一瞬、腰が跳ねそうになって、息を詰めた。そっけない返しになってしまったのはこのためだ。
今しがた、の後孔にカカシの屹立した性器をねじ込み、馴染ませていたところだった。そんな状態で気持ち良いと言われたら、興奮してしまうのが男の性。
繋がってる状態のには些細な機微も気づかれてしまうかと思ったが、の中はまだそこまで感じられるほど敏感ではないらしい。安堵しながらゆっくりと自分の腰を動かそうとすると、にしがみつかれる。
「ちが、ん」
「違う?」
「ぅ、くないけど、せんせ、んぁ」
カカシはの弱い抵抗のような仕草も構わず、押し上げるような抜き差しを始めた。おかげでの言葉は揺れることになるが、翻弄される姿はカカシの征服欲を刺激した。
あと、先生と呼ばれるのもかなり背徳感があって腰にクる。
「きもちいならよかった、よ」
「ぅあ───ぁあん」
不安そうな顔は、すぐにまたカカシの刺激を受けてトロンと蕩けた。
そのまま誘うようの腰をくねらせたと思えば、
「ぁから、せんせいも、きもちくなって」
こんなことを言い始める。

───ああ、まったく、お前ってやつは……!

カカシは怒りにも似た興奮を、にぶつけた。
どちらかといえば怒られることをしてるのはカカシで、この事が綱手に知られたら命がないのもカカシなのに。

「まって、それ、やばっ……っ〜〜っ」

は後孔の奥深くに捩じ込まれてくる刺激に驚いて、内腿をビクビクと痙攣させた。
カカシはが嬌声を上げたポイントを執拗に抉り、さらには自分も快感を得られるようにピストンを早める。
の太腿とカカシの腰がぱんぱんと音を立ててぶつかり、結合部からは粘液がぐちゃくちゃと絡まって泡立つ音が耳について、更なる興奮を煽った。
「、……っ」
「ぅん、ん」
「───っ……」
カカシは名前を呼ぶが、その後に続く言葉はなかった。
は健気に返事をしようとしていたが、カカシは何かを言いたかったわけではない。しいていうなら、気持ち良いという感情をその名に込めて、伝えていた。
いつしかそれが伝わったのか、も名前を呼ばれることで反応を示すようになる。
きゅうんと後孔が締め上げられ、カカシに吸い付くように蠢いた。
そのまま暫くを突いていると、強い快感の波がカカシに打ち寄せてくる。
このまま出したら、さぞ気分がいいことだろうと分かっていた。しかしそれを堪えて、動きを緩めた。急に力が緩んだことに気づいたは、息を整えながらカカシを見上げる。
「……? っ、な、なに……~~ぇ、っっ」
そしてカカシが腰を引いて性器を抜き取ると、は突然の衝撃に驚き身体を強張らせた。
纏わりついていた粘液が糸を引いて、の窄まりの周囲に垂れる。
孔が収縮して呼吸するみたいに口を開いては閉じる様が、物欲しげに見えてカカシを煽った。
「お、……終わり?」
は少し放心状態だったが、引き抜かれたカカシの性器が一切萎えてないのを見て、不思議そうに首を傾げる。

本当はの身体のことも考えて、手で扱いて終わらせようと思ったが、外に出た瞬間から既に腰に粘つくような苛立ちを感じていたカカシは、の足を抱えて腰を掴んだ。身体の向きを変えうつ伏せに寝かせて、足を開かせると、自然との腰が浮き上がる。
尻を揉み、窄まりを指先で撫でて指を押し込むと、泥濘のように柔らかくなったそこは、指を簡単に飲み込んだ。
カカシは膝立になって覆い被さりながら、さっきよりも熱を持った自身の先端をこすりつけた。
指とは比べ物にならない太さを持ったそれを飲み込むのは苦しそうだったが、既に一度は咥え込んでいたもの。は腰を震わせながらなんとかカカシを受け入れるよう、健気に腰を上げた。
「あ、あ、なんか、さっきより、おっき───……」
ぴくんと腰が跳ねると、の尻がカカシの腰骨に当たって擦れる。それを皮切りに、カカシはの腰を掴みながら腰を前後させて中を突いた。
とんとんと前立腺を刺激すると、まるで電流が走るようにの背中はわななき、掠れた声がこぼれ出る。

ふいに、快感に酔いしれるように身体をくねらせていたが、カカシの方に手を伸ばしてきた。
その物言いだげな仕草につられ、自然とその背中を抱くように圧し掛かる。
どうしてほしいのかは言われなかったが、少し上からの角度になった分当たる場所が変わり、の腰は甘えるようにゆらゆらと揺れた。
カカシは胸にの背中が張り付くほど密着して、ベッドに押さえつけるように抱きしめて手を繋ぐ。
耳元で優しく名前を呼び掛けると、がぶるりと震えるのが分かった。それがまたカカシの情欲を煽るので、堪らずの中に自分を擦りつける。───夢中になればなるほど、言葉を交わす余裕はなくなっていった。




夜が明け始めた頃、二人はベッドに身体を投げ出すように力尽きる。
暫くして、は気だるげに起き上がった。
「……どうした?」
まだこの余韻に浸っていたい。そんな気持ちで身体に腕を回すと、はベッドをおりずに腰を下ろした。カカシを跨ぐのが億劫にもなったのだろう。
「ちょっと水分とりたくて」
「俺が持ってくるから、お前はここにいな」
身体の負担が大きかったのはの方なので、カカシはを気遣って寝室を出た。そして、さっき使ったグラスへ再び水を注いで戻る。
言いつけ通りはベッドに座ったまま待っていて、今度はちゃんと自分でグラスを受け取ると、勢いよく水を飲み干した。
「ぷはーっ、生き返る~」
カカシは返されたグラスを苦笑いで受け取り、サイドテーブルに置いた。
水を飲んで満足したは、再び倒れるようにベッドに横になったので、カカシもその身体に添うように再び横たわる。
自然とカカシの方には転がり込んできた。
しっとりした肌に手を這わせてると、の腕もカカシの胸に回される。
「薬はもう抜けたのか?」
「たぶんね。もう酔っ払いみたいじゃないでしょ」
「ああ……酔っ払いね」
言いながら、カカシは脳裏にこれまでのの状態を思い起こす。酩酊状態が止んだのはいつからだっただろう───。
「ず~っとトロトロだったから、いつ薬が切れたのかわかんないな~ってイタッ、イタイよちゃん」
思っていたことを素直に言うと、の手がカカシの頬に伸びてきて皮膚を強く引っ張る。
「エロオヤジっぽいからつい」
「はいはい、俺はエロオヤジですよ」
「ふふ、洒落になんないねぇ……って、この流れ二回目だ」
ムードのかけらもない話をしているが、二人は当たり前のように身を寄せ合ったままだった。
ちゃんと、さっきまでしてた行為の延長線にいる。それが、一夜限りの夢ではないことを物語っている。

にはまだ聞きたいことや、話しておきたいことはたくさんあったが、今はまだこの雰囲気に酔いしれていたい。───そんなことを思いながら、カカシはの身体を抱きしめながら朝を待った。






(オマケ)

「はたけカカシィ~~~!!!!」

カカシは昼間、ナルトとシカマルと一緒に道を歩いてた所、怒号と土煙と共に駆け寄って来る綱手の姿に目を止めて身構えた。
一瞬にして距離を詰められ、先ほどまでカカシがいた場所は大きく地面が抉れ、周囲の土が盛り上がってしまっていた。
カカシは勿論ナルトもシカマルもその衝撃からは逃げたが、綱手の剣幕に腰が引けている。
「い、いったい何をしたんだってばよ! カカシせんせー!!!」
「滅茶苦茶怒ってるじゃねえか、……謝った方がいーっすよ! 早く!」
ナルトとシカマルは訳もわからず、青い顔をしてカカシに謝罪を促す。

思い当たることはあったが、どうしてバレたんだろう───そう思っていると、綱手を追いかけてやってくる人の姿がみえた。綱手の一番弟子シズネと、その弟弟子のだ。

「師匠! 私を置いて行かないでください!!」
「遅いぞシズネ!!! すぐにアイツを捕まえろ」
「「ひぃっ」」

ギラリと目が光る綱手とシズネを見て、悲鳴を上げたのは全く関係がないナルトとシカマルだった。
「ちゃん、いったい何があったんだってば!?」
「早くあの二人を何とかしろ!」
「え~……」
ナルトとシカマルは当然、あの二人の暴走を止められるのはしかいないと声を上げるが、さすがのも困ったように後頭部を掻く。
「ええい放せ、お前たち! そこの駄犬をしつけなければ里に大いなる損失が出る!!」
「止めないでください二人とも、あの男は私たちのにとんでもないことを……」
「ハァ!? ちゃんに!? とんでもないコトって、なんだってばよ! カカシ先生ェ、返答次第じゃオレも許さねーかんな!!」
「お、おいよせナルト、聞くんじゃねえ」
鈍いナルトと違い、頭の回転の速いシカマルは瞬時に、いったい何が起きているのかを察したようだ。

「……言ったのか?」

カカシはどさくさに紛れてに近づき、ひそりと尋ねる。
しかし首を横に振られて、否定が返ってきた。言ってないとしたら何故と言いかけた時、は首の後ろに手を当てた。
少し食い込ませるように、爪を立てる指先が目につく。

「せなか」
「え」

の耳と首筋、それから頬が紅く染まった。

「先生、きのう、俺の背中に痕つけたでしょ……それも、いっぱい」
「───!」

昨晩、を背後から抱いてる時、カカシはその首筋や背中に齧り付いた。舐めて、吸いついた覚えもある。白い肌にカカシがつけた痕が残るのは所有欲を満たし、の言う通り『いっぱい』つけた。
更に言えば、前からする時は唇にキスばかりしてたので、自分で鏡を見た時に気づけるところには痕がついてない。
そのせいでは、何も気にせず診察の時に服を脱いだというわけだ。
バレた理由が腑に落ちたカカシは、じりじりとその場を後ずさる。

「あ、あー……いや、まあ、……なんだ」
「俺は一応同意の上だとも、もう子供じゃないんだとも言ったけど、御覧の通りです」
「「去勢してやる!!!!」」

烈火のごとくブチ切れてる二人を見たら、もう逃げることしか考えられなかった。



end.


いつかちゃんとカカシ先生落ちの話を書こう。タイトルは「春よ」で。とか考えてたけど一向に実現しないまま気が向いて書いたのがこれです。
サイトが十八歳になったので、記念にR18を書こうと思いました。サクラ成り代わりで書くなら、まずいの一番にカカシ先生かな、と。
そういう理由なのでエロ描写がメインで、ストーリー性は皆無です。笑
因みに主人公が試した薬は自白剤みたいなものという設定がある。媚薬ではないです。
Aug 2026