Remember. Ⅴ_02
卒業したらナルの秘書になる───と、決めたは良いが俺の仕事は大学在学中から既に変わり始めていた。ナルのスケジュールはほぼ把握するようになったし、イギリスや他の国に調査へ行く際の荷造りや送迎は俺がした。ちなみに、さすがにそこへはついていかない。オフィスに残って事務仕事をしつつ、所長代理で来てくれてる森さんと一緒にのほほんと営業に勤しむ。
時々ジーンが残ってたりするので、彼が受けた依頼についてってみたりもする。
ちなみに、リンさんはナルのお目付役も兼任なのでジーンが行かない場合でもナルについていく。
多分俺とナルが付き合っていることを知ってるのはジーンだけのはずで、リンさんや森さんはおそらく気づいている様子はない。
言ったほうがいいんかな、と一人で勝手にそわそわしつつも、結局言うタイミングを逃し、大学を卒業した。
イギリスのフィールドワーク研究室の人達とは電話をとる為に名前や声だけは知ってる関係になったし、用件以外にちょこっと話をするのであっちも俺の事を覚えただろう。
一回だけナルとジーンが里帰りするときに俺も連れてってもらって、ナルのご両親や、古株の研究員とは顔を合わせた。
当初聞いてた通り、必死こいて英語覚える必要は無かった。と、思いきや。
「嘘だろ……?」
「嘘じゃない」
来月から半年イギリスに滞在する、と言われてびっくり仰天。来月って二週間後だよ、知ってる?
ナルが半年帰って来ないならまあ分かる。あっちが本拠地だし、学会とか論文とか色々あるわけで、長く滞在する話は半年前から知ってた。でも俺がついて行くのは初耳だ。
「え、最初のひと月だけ……とかじゃなく?」
「ひと月でおまえは何をするんだ?」
「ひと月だけお世話する……?」
冷たい視線がが突き刺さる。あ、なんでもないです、と小さい声で訂正した。
「わかったけど、ここはどうすんの?」
「お前がいなくともまわる」
「仰る通りです……」
しょぼんとすると、隣に居たジーンが喉を鳴らして笑っている。俺がテンパってるのを分かってるなコイツめ。
「礼は不安なんでしょ?」
「うん、めっちゃ不安」
「何故?」
ナルが全くわからないと言いたげに首を傾げた。いや、何故ってお前。
「だって、全然英語……勉強してない」
覚えておいて損は無い、と言われたけどまさか本当に必要になると思ってなかった。
こうなるなら言っておいてよもう!うそつき!ブラック!
「僕以外の言う事を聞く必要は無い」
その発言にどうよこれ、とジーンの方を伺うと、微妙な顔をしてた。
ナルはまったく素面で言ってるし、まあ十中八九言葉の通りだろう。
「…………まあ、それならいいかあ」
もう正式にナルというかSPRに雇われていることになっているので、出張と言われたらするしかない。ホウレンソウが未熟なナルに今回はもうあきらめるしかなかった。
空港で、ナル達の後ろをのろのろついて行く。すでに大きな荷物は預けてあり、搭乗時間までは時間を潰す予定だ。
すると空港まで見送りに来てくれた人々が、俺を見つけて手を振る。
「おーい!礼」
「あ、ぼーさん」
勿論決まったときぼーさんたちには報告してた。
一斉送信で、急に半年イギリス行く事になっちった、上司が横暴……って。そしたら次から次へと連絡がくるくる。主に綾子が激しく驚いた後に、激しくお土産や観光地の写真を所望して来た。自分で行って。
「わざわざ呼んだのか」
「報せたら来るっていうから。ほんとうに来てくれたんだねえ、ありがとう」
ナルとリンさんには特に見送りが来るって話をしていなかったっけ。
でもよく行き来している二人と違って、俺が半年いなくなるっていうのは一応言うべきことのような気がするんだが。
「来るだろうそりゃあ」
ぼーさんに頭をぽんぽん撫でられて、笑ってしまう。
相変わらず俺の事は犬か子供だと思ってる節がある。いや、いいけどさ。
「気をつけて、お元気で」
「夜道とか一人で歩いてたら駄目ですよ」
ジョンや安原さんには、外国舐めたら駄目だと思うのでこくこく頷く。
「あんた、英語なんて出来ないんだから、気をつけなさいよ!」
「わかってるわかってる」
口うるさいママには手を振った。
最後は真砂子で、じっと黙って俯いてるから顔を覗き込んでみる。なんだ、ちょっと拗ねた顔してやんの。
「急すぎますわ」
「ごめんね~」
俺だって急だと思ったよ。
「お土産なにがいい?」
「別に要りませんわ、子供じゃありませんもの」
つーんとそっぽを向いてしまうのでほっぺつんってすると、手で押さえながら口をぱくぱくさせた。
「な、な……なにを」
「半年で帰るからさ〜、怒ったらやだ」
「……」
一瞬むくれてから、ゆっくりと息を吐いて仕方無さそうに微笑した。
「お気をつけて、行ってきてくださいまし」
「うん」
ぼーさんにされたように、真砂子の頭をぽんぽんしたらすすっと真砂子が俺の胸の前に近づいて来た。おお、なんか警戒心の高い動物を手懐けた気分。後頭部につるりと手を滑らせたと同時に真砂子の額が俺の鎖骨あたりにぶつかった。
「えー、おほん、ま、気をつけて行ってこいさ」
「ん、行ってきます」
ぼーさんがちょっとわざとらしく咳払いをすると真砂子はぱっと身体を離した。
ひらひら手を振る皆の顔を見渡して、振り返る。
リンさんたちも律義に待っていてくれたので、軽く会釈をしているところだった。ナルに至っては俺が振り向いたと同時に背を向けて歩き始めていたけど。
イギリスでも日本とやることはあまり変わらなかった。
ナルはフィールドワーク研究室の森さんの班に居て、そこの研究員は皆日本語が出来るからコミュニケーションについては問題ない。
ナルが外に出るときは俺もついていくけど、基本的に黙って後ろとか隣とかに立ってるだけで、あ、挨拶はするけど……とにかく俺はただただナルの付き添いだ。
時には研究者が色々集まる所で、ナルが講義をしたり受講したりっていう珍しい光景も何度か見た。
そしてその時も基本俺は英語がわからないのでぽけーっとしてるだけ。嘘、アホ面晒してたら怒られるのできりっとしてるつもりだ、一応。
ナルは人が集まる所にあまり行きたがらないので、滅多にないんだけどたまにはそういうこともやらなきゃいけないようだ。ただし見るからに面倒くさそうっていうか、疲れた顔をしていた。
思念でも読み取ってまうんかお前は、と内心突っ込みを入れるくらいの態度だったけど、空き時間になると囲まれている様子を見て納得した。
オリヴァー・デイヴィスの顔を知ってる人は少ないと聞くけど、この会場に居る人達はその少ない人たちなわけだ。
有名人なナルは色々な人に声をかけられ、無表情で対応している。
俺は少し離れたところでナルが解放されるのを待ってたけど、十五分くらい戻ってこないと暇になってスケジュール帳を確認した。
この後特に予定はないし明日は休みだけど、どうせナルは今日の講義で聞いて得たことがあればまとめるんだろうし、先日送られて来た興味深い案件について考えたいとかいって研究室に出向く可能性がある。
なんかずーっと同じ人と喋っているナルの後頭部に視線を戻し、スケジュール帳をジャケットの内ポケットにしまった。
ちょっと近づいてみても、話している内容はいまいちわからない。イギリスにいるからには英語の勉強をしてはいるんだが、まだまだ日常会話すら危ういのだ。
ジーンが居れば重要な話をしてんのか、そうでもないのかこっそり通訳してくれたりするんだけど。
近づいていくと、ナルはこっちに顔をやった。
心なし帰りたそうな顔だ。
「どうした、礼」
「時間、大丈夫?」
特に予定がないのでこう聞くしかない。大事な話をしてる時や、夢中なとき、ナルは俺のことを一切合切無視するのである意味わかりやすく、この顔の真意は『帰りたい』でファイナルアンサー。
日本語で話しているので相手も分からないだろうけど、もし万が一分かる人が居たら厄介なので、お腹へったとか帰りたそうな顔してんぞとかは言わない。
ナルはああと声を漏らしながら、隣に立った俺の腕時計をちらりと見て、今まで話していた人との会話を切り上げて背を向けた。
「よくやった」
「どうも」
これ以上誰かに話しかけられて足止めを食らわないように、少し早歩きで会場を出る。そしてタクシーを見つけて乗り込みながら、大きなため息を吐いた。
「彼はくだらない話をやたらと長びかせる……」
「へえ、でも突っぱねないんだ」
ナルよりも立場が上なのかわからないが、さっきの話し相手の事は覚えておこうと思う。
「もう三ヶ月経つけど、どう?」
「え?あー……うん」
ある日ふいにジーンから問われて目を丸めた。もう半分まで来たのか。
「全然英語使えてない」
「あはは」
いれて来たコーヒーをジーンに渡しながらドヤ顔をする。ナルは少し離れた所で机に向かって作業しているから、同じ物を渡しに行ってまた戻ってくる。
「まあいまだに不安もあるけど」
「どうして?」
ゆっくりマグカップに口をつけながらジーンは上目遣いでこっちを見た。
「周りに気をつかわせてるのかもしれないし」
「そうかな」
「俺が英語を喋れていたらもっとスムーズに事が進むかもしれないじゃん」
「うーん、でも礼の仕事はナルと、僕らとの業務を円滑にすることが第一だからね」
「ん?」
どういうこと、と首をかしげる。
「SPRに入って来る調査について対応するのは他の人の仕事で、それをうちのチーフやサブ、もしくはナルが決める。礼の所に仕事が行く手順は変わらない」
「ふむ」
確かに、俺はナルの秘書だ。
主な仕事はナルの健康やスケジュールなど身の回りの管理であって、この班の研究員とは問題なく日本語でやり取り出来て仕事はスムーズなわけだから業務上問題はないというわけである。
「今でも充分、ナルのかわりに周りと接してくれてると思うけどね」
「そう?」
「だってもともとナルってほとんど一人でやってたし。話を聞かなかったりもするんだから、今では礼に言えば少しは通せる分全然良い」
「あらまあ」
俺はナルの背中をちらっと見た。こっちをむく気配はない。
「でも、そう言うときはジーンに話が行くんじゃないの?」
「たまにあったけど、ナルに言っても基本聞かなかったし、それこそ僕の仕事じゃない」
「たしかに~」
「そこの二人、うるさくするなら別室に行け」
あっはっはと二人で笑っていたら、ナルからとうとうお叱りを受けた。
「あ、僕はもう行かなきゃ。コーヒーごちそうさま」
俺はジーンと一緒に立ち上がり、部屋を出て行く所をおいかけてドアの所まで来て見送る。
「じゃあねー」
「うん」
ドアに首を挟む感じで廊下に顔を出し、へらへらして見送ると美しい微笑みで答えてくれた。
「明日の予定は?」
ジーンが部屋を出て行くのを見送ると、ナルから声がかかる。
俺が管理してるとはいえ本人が覚えていないことはないので、ただの確認だろうけど。
答えながらスケジュール帳を開いて説明する。
一応一週間先くらいまでは見ないでも言えるようにしてるけど、詳しい情報はメモを見ないとだめだ。
「何か買っておく物とかある?」
「いや……」
ない、と言いかけた口の動きを見ながら、音が鳴り出した電話の子機に顔を向ける。
この部屋の直通にかけてくるのは大抵関係者なので、ほいほいと返事をしながらとった。
『こんにちは~お元気~?』
「あ、森さん?こんにちは~」
相手は日本に居る森さんで、のびやかな声がした。
「まどか?」
「え〜元気ですよ〜。俺も皆も。森さんは───皆はどうですか?」
ナルも森さんの名前に反応して首を傾げた。電話の向こうの森さんは用があったというよりも、様子を伺いに電話をしてくれたのかもしれない。
「ナルならここにますけど、かわります?───え?」
ナルの方へ向かいながら問うと、かわらなくていいと言われてしまい、足を止めた。俺は首を傾げて子機を持ち直す。
ちょっと待ってね、と言って受話器から距離をとったみたいなので素直に待った。
ナルの様子でも報告しろってことなんだろうか……と思っていたら、『礼さん……?』と可愛らしい声が聞こえて来た。
「真砂子~!」
お久しぶりですわね、という相変わらずのお嬢様口調が懐かしくて笑みがこぼれた。
奥からはぼーさんや綾子の声までした。
「あれ?ぼーさんたちもいんの?」
ナルの机によりかかりながら、そっと斜め下の顔をみてみる。ため息をついていて、特に電話に出る気は無さそうだ。
「ふうん、皆で電話しようとして来てくれたんだ?ありがと」
順番に電話に出て短く話をするが、ナル達は元気かって聞く程度で皆俺に電話をしてきてくれたらしい。やだもう日本恋しい。
顔をふくふくさせて談笑しすぎたのか、いつの間にかナルがこっちをじっとりと見ていた。
「あ、ナルが怒りそう……」
『あら、久しぶりにあたしたちに声を聞かせてくれるのかしら?』
「いつまでくだらない話に付き合うつもりだ?」
綾子の声と重なって、ナルが文句を言いながら電話をとった。が、出ることなくボタンを押した。
「うわ、ほんとに切った、えー!」
「今の電話に大事な用でも?」
「用はなかったけど大事です〜」
ふん、と息を吐いてそっぽを向いたナルの後頭部に、こめかみをごすんとぶつけた。
結局あれから口を聞いてくれなかったので、俺は普段通りに頼まれてた仕事をこなす。
ナルは当分一人で作業をする時期に入り、暫くスケジュールは空いている。
この期間、俺は特になにも指示されていない。
忙しいナルは多分俺の事をほとんど考えていない気がする。別にそれに不満があるわけじゃないし、こういう所があると大分前に理解したので諦めた。
騒ぎさえ起こさなければ何をしてても怒らないから、俺はまずリンさんやジーンに雑用はないか聞いてみた。
リンさんはあまり、人に自分の仕事を任せるタイプじゃないので首を振られちゃったんだけど、ジーンは意気揚々と俺に雑用を任せてくれた。
それにならって研究員の人たちもコピーや、簡単な入力作業を頼んだり、郵送書類をポストに投函しにお使いに出したりするようになった。
そうして二週間程、ナルとは顔を合わせてもほとんど口をきいてない。
無理をしていそうな気配はないので俺が声をかけることもなかったし、あっちは俺に構う暇がないようだ。
夜の方が捗るのか研究室に泊まる日も出て来たが、適度に睡眠はとっているようだし、ナルのお母さんから預かったお弁当を届けたり、俺の差し入れを気が向いた時に摘んでいるみたいなので、不健康ではあるが死にやしないだろう。
この日も、十時頃にナルのお母さんが作ってくれたお弁当を持ってナルのところに来たけど、いつもどおり長椅子の方で転がって眠っていた。
……靴くらいぬげ。ブランケットくらいかけろ。
お弁当をナルの前にあるテーブルの上に置いてから、背もたれにかけてあるブランケットをナルの身体にかける。
風圧で少し浮いた髪の毛が耳にぱさりとかかったのを見て、指で退けた。
夜型人間だけど、眠りが深いタイプではないので今ので意識が浮上した可能性も高い。とはいえ、無視して眠り続けてるだろう。
ナルの寝顔を逆さまから覗き込んでみても、文句は飛び出さない。
目を瞑ったまま呼吸が乱れないので、やっぱり寝ているのかもしれないが……。
頭の横に手をついて、そっと顔を近づける。
ふに、と唇に軽く触れてから顔をあげた瞬間、ノックと一緒にドアが開いた。
……返事をまちなさいっての。
俺はナルの肩までかかっていたブランケットを引っ張って頭までかけてやった。苦しいかもしれないけど、寝顔を見られるよりはマシかなって。
「どうしたの?」
「あ、礼。ナルは?」
「寝てる」
俺が不自然に長椅子の端っこに座ってるので、入って来た研究員は背もたれの向こうからでも、ここにナルが寝転がってるのを察しただろう。よく見たら足はみ出てるけど。
「起きないと思うよ」
眠っているからではなく優先してくれないという意味を込めて、椅子の傍まできてブランケットの塊を残念そうに見下ろした彼に笑いかける。
「何時ごろ起きそう?」
「午後かな」
起きだす時間は昼前だろうが、ご飯食べたりするだろうし……と計算して伝える。
「なるほど、じゃあ出直すよ」
「まあ聞いてくれるかは、内容によるけど」
「いや、実はさ───」
もしかしたらナルは今聞いてるかもしれないし、俺が後で伝えておくのもありかな。
彼の報告を復唱しつつ頭に入れて、ドアが閉まるのを見送った。
ナルの顔にかけたブランケットをどかすため視線を戻すと、目を開けたナルが自力で剥いでいた。寝起きとは思えないくらいのぱっちりおめめに嫉妬する。
「人の寝込みを襲うな」
「いやあ、最近口きいてなかったから」
背もたれについた肘に頭を乗せながら、ちょっと不機嫌そうなナルに笑いかける。
「なら口をきけばいいだろう」
「はいはい、もうしません」
身体を前に向けて座り直し、手をひらひら振るとナルも起き上がった。
「寝ないの?」
「誰かさんに襲われてはたまらないので」
「もうしないって言ったし」
ナルはつーんと澄ました顔で、お弁当を引き寄せてる。はいはい、お茶いれてくるね。
給湯室からは五分程で戻ったけど、ナルはすっかりご飯を食べ終えていた。
「早……」
「量が少ないんだ」
「足りるの?」
「ああ」
お残しをしてるのでは?というくらい早いけど、確かに量少ないんだよな。俺三分で食いきれそうだもん。
「───今日の予定は?」
ナルに聞かれて、俺は首を傾げた。
お前の予定は当分開けたでしょうが。
「もしかして、俺の予定を聞いてる?」
「それ以外に何がある」
馬鹿かと言いたげな顔。
「今日もみんなの雑用かなあ」
「ふうん」
聞いておいて興味無さそう。
「ナルの進捗は?」
「あと二、三日もすれば終わる」
「早いね」
「もともと部分部分は出来ていたんだ。今まで纏めて手直しをしていただけで、大分時間を取った方」
「ふーん」
あ、俺も同じような返事しちゃったよ。
「じゃあ、そろそろ俺の出番も来るわけだ」
「出番?」
「出番っていうか、通常業務?ナルの仕事を手伝うのが俺の仕事でしょ」
「……そうだったな、ご希望とあらば今からでもやってもらうことはあるが」
「え!?」
驚いて腰を上げると、怪訝そうな顔をする。あったのかよ、やること。
俺が聞けばよかったの?いやでも最初の方に「やることあったら言ってね」って言った時、「ああ」って返事してたし。……ナルも悪いよね?
次々と用事を言いつけて来るので慌ててメモとったり、押し付けられたファイルを抱えたりと慌ただしくなる。
「な、なんでこんなにあんの!?」
「おまえの顔を見て思い出した」
「……なにそれえ、悲しい」
「喜べ」
next.
実は秘書編も考えてるとはあえて言わずに、書いてから秘書もあるんだよオレ達の旅は終わらない───……!!って叩き付けるつもりで……何も書かずに一年経ったんです。
ナル誕じゃん……って思い出してようやく書き始めました。
まあ、ナル誕過ぎたんですけど。ジーン誕でもあるんですけど。
さかさまちゅうが書けてまんぞく。あと真砂子がいじらしい。
「もうしない」のは、「起きてる時にする」ってことです。
あと、ナルは自分で腕時計をしないで主人公の腕時計を見るという設定。
ナルはぴばでした。
Sep.2016
Aug.2023加筆修正